マスター・イー クイズ　~上級編~

刀や矢を腰につけることを「佩く」と言う。

マスター・イーは多くの子供たち同様、絹の衣をまとい、詩の一節から名付けられたような名刀を佩（は）く人々に憧れていた。

才能と勤勉さを余すところなく修行に注いだイーは、周囲の期待をことごとく上回っていった。ほどなく村の誰もが若き達人、「ヤングマスター」イーのことを知るようになった。

ノクサスの戦団が海から侵攻し、波となって諸地方を血で洗い、集落を次々に制圧していったのだ。ウージューの神聖なる伝統よりもアイオニアの人々の命を選んだイーは、山を下りて「始まりの地」を守る戦いに身を投じた。

猿の姿をしたある好奇心旺盛なヴァスタヤが、彼に一騎打ちを求めてきた。

両者は数週間にわたって激突を繰り返し、アザだらけになった異形の者はとうとう地面にひざまずいて、自分はシモン族のコンであると名乗った。

ウージューの伝統を次世代に伝えようと決めた彼は、弟子に魔力を持つ杖と、その誓いの印としての敬称を与えた。そしてこの日よりのち、コンはウーコンと呼ばれるようになった。