ドクター・ムンドの上級クイズ – LoLマニア向け

誰でも親しげに愛称で呼び、友だちのように背中を叩いて、知らないうちによく周囲の怒りを買っていた。やがて、雇い主の逆鱗に触れてしまった。

部下への見せしめにしてやろう、と決意したケミ長者は、非人道的な処置と怪しい治療法で名高い「オズウェルド医療院」に男を入院させた。自身の用心棒が拘束され、院内でも特に警備が厳重な、壁一面にクッションが張られた隔離室へと引きずられていくのを、ケミ長者は満足そうに見守った。

そこで数か月を過ごしながら、用心棒は、本来なら助けを差し伸べてくれる者たちの手で、筆舌に尽くしがたい恐怖を味わわされた。患者の健康など一顧だにしない、実験的な治療が施された。神経を突かれ、耳たぶを切り落とされ、未承認の薬を大量に投与された。

かつての暮らしの記憶をすべて失いながらも、用心棒は、この惨たらしい現実を理解しようともがいた。目を落とすと、自身の古い拘束衣が見えた──それは周囲を取り囲む、医療の専門家たちの白衣によく似ていた。

そこに記されている文字を読み違え、用心棒は自分のことを新しい名前と、新しい職業で呼び始めた。

自分も医者に違いない。だからこそ、こんな恐ろしい医療院にいるのだ。彼はそう納得した。そうなると、この周りにいる者たちは全員…きっと自分の患者だろう。

ついに、ケミ長者が用心棒を退院させる日がやって来た。驚いたことに、誰も玄関まで出迎えに現れない。院内はひと気がなく、静まり返っていた。ただ、廊下の一番奥にある病室から、正気をなくした患者の支離滅裂なうわ言が、かすかに聞こえてきた。

ケミ長者がその部屋に入ると、おぞましい光景が広がっていた。無数の死体が床一面に散らばり──医者も患者も同じように、原形を留めないほど切り刻まれていた。それらを見下ろしながら、大柄な紫色の怪物が立っていた。わけのわからないことを延々とつぶやき、大きく開いた口の端からは、巨大な青い舌がだらりと垂れている。小さすぎる服の下では筋肉が異様なほど盛り上がり、その手には外科用ノコギリの柄ががっちり握られていた。怪物の顔を見やった瞬間、ケミ長者は血の気が引いた──それはかつての自分の用心棒だった。